音楽雑文集


by yyra87gata

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音楽で世界が変わるか

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 私は桑田が嫌いだから彼が何をやってもダメなので、極力彼を見ないようにしているし、サザンが好きな人とは極力その話題をしないようにしている(だいたいにおいて、サザンのファンと心が通いあえないから、そんな話題すら出ないが)。
昨年末もNHKの「紅白歌合戦」を最初からしっかり見ていたが、突然、桑田のちょび髭が出てきた時に、我が家は一斉にトイレ休憩となった。
そう、見たくないものは見なければいいという安藤ミキティの言葉ではないが、その通りにした。但し、ちょっと我に帰るとNHKは放送法という名のもとに受信料を徴収しているから、只で見ることができる民法とはわけが違う。嫌なものは見なければいいのだが、金を払っているという点でちょっと不快になったが、いちいち人の好き嫌いをNHKが汲むはずも無いので、最大公約数的に考えてのキャスティングなんだろうと自分を納得させた。
ちょっと長目のトイレ休憩を経て家族が再びTVの前に集まった時にはサザンのサの字も無く、平穏に最後まで見ることができた。

 さて、ここから新年を迎え、「初日の出を」など、とめでたい時分になんともネットが騒がしいことに気づく。
「桑田が紅白でやらかした!」「反日?」「ピースとハイライトの歌詞が秀逸」・・・。
ああ、また彼特有の悪ふざけが出て、それに賛同する群衆たちに辟易。ちょっと不愉快に。
風刺をこめたパフォーマンスなのだろうが、それを国民的な番組で演奏してしまう彼のエゴイズムに少し反感を覚える。
今回の紅白はそもそも「みんなで歌おう」なんていう企画だったと思うが、そんな歌みんなで歌ったら世も末だ。
ま、長渕も明菜も新曲を歌っていたので「みんなで歌おう」もクソもないから企画自体がポンコツなのだが、NHKも受信料を取っているから日和見になって、結局この有様だ。
なんでも、今回の紅白は過去最高のクレームの数だったとか。そりゃそうだ、誰に対して見せているのか・・・ジャニーズとEXILE一派とAKB一派の集まりに、申し訳なさそうにJPOPや演歌や歌謡曲がチョコンといる感じ。なんとも「これが今の日本の音楽です!」と言うにはあまりにもお粗末。
紅白の出場基準なんてあってないようなものと言われても仕方ないだろう。

 そんなこんなで、とても不快な新年を迎えたので極力ネットにも目を向けず、自分からも発信せずにいたが、今日の朝のニュース。
また、私の嫌いな桑田がやらかしたようだ、
 彼は昨年、国から勲章を授与されている。紫綬褒章である。紫綬褒章とは、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績等に対して表彰されるもので天皇との拝謁もある。
その勲章を例の紅白の時の年越しライブで客に披露した。しかもケツのポケットから取り出してチャラけたコメント(天皇の物真似)まであったようだ。

 これは、少しふざけ過ぎだ。
私は国粋主義者でも右翼でも無いし、天皇崇拝者でも無いが、日本人としての意識はある方である。
少し前に反日運動ということで、隣の国で日の丸が燃やされた時は、驚きと共に心底その国々に嫌悪感を抱いたものだった。
その国々の人間が多く日本で商売をしている中、そんなに嫌なら日本に来るな!とまで思った。

 桑田の行動はそれに近い。
茶化すなら、最初から勲章なんて貰わなければいいだろう。拒否することだってできる。
今の日本に対してのテーゼがあるなら他の方法だってあるだろう。
日本という国が決めたことを受け入れたのなら最後まで筋を通すべき。
そもそもブログやFacebookのネタ作りのために勲章を貰ったのなら別だが、彼はきっとそんなレベルなんだろう。
 1965年、ジョン・レノンはエリザベス女王から勲章をもらったが、その4年後、イギリスの軍事介入や戦争をしているアメリカを支援していることに異を唱え、それを返還している(裏読みではビートルズとの決別という見方もあるが)。
筋を通すということはこういうことではないか。

 音楽的に桑田は優れていると言われているが、そんなことはどうでもいい。人間性を疑う。

 社会風刺を行なうということは、本来ロックの持ち味である。そこを攻めているわけではない。風刺に異論を唱えるなどという無粋なことはしない。さもすると、生ぬるいポップスだけで満足している今の日本の音楽の方が異常なのかもしれない。桑田はその発表の仕方を間違えたのではないか。 いや天然かもしれない。
ついでに言えば、そんな人が歌う歌で世界なんか変わらないし、世の中そんなに甘く無い。

歌は文化であって武器ではない。

 もし、本当に歌で世界を変えるなんてことを考えているなら、ボブ・マーリーを思い出して欲しい。当時武力対立していたジャマイカの人民国家党とジャマイカ労働党。ボブ自身も抗争に巻き込まれ重症を負う狙撃にもあった。
しかし1978年、彼は自身のコンサートで2つの党首をステージ上に招いて和解の握手をさせている。
握手をし、笑顔のバックにはジャマイカのレゲェが高らかに鳴り響いている。

それくらいの気持ちでやらなければ、ただの歌いっぱなしだよ、桑田くん。
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by yyra87gata | 2015-01-07 17:16 | 音楽コラム | Comments(0)